攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
私たちは彼が動きを止めるまで、誰1人その場から動けなかった。
「大丈夫?」
「はい。私は、平気です」
「いや、どこがだよ……」
異形の化け物がただの肉塊へと成り果て、それに剣を突き立てたまま幼馴染が微動だにしなくなってから、どのくらいの時間が経過しただろうか?
観客席にいたはずの2人が、姿を見せる。
ガザンは土の上にしゃがみ込んでいた私に、手を差し出してくれた。
「1人で、立てるか?」
「申し訳ありません……。左側を、支えて頂けますか?」
「おう。任せとけ」
「ありがとう、ござ……」
何度か練習を繰り返せば、右手足だけを使って1人で立ち上がれるかもしれない。
だが――。
なんの訓練もしていない、ぶっつけ本番の状態では、一瞬立てたとしてもすぐに倒れ伏すだろう。
私はガザンのありがたい申し出を素直に受け入れ、彼に向かって手を差し出したのだが――。
「俺のエミリエに、触るな……!」
私の危機を悟ったフェドクスが鬼の形相で、私たちの間へ割り込んできた。
「大丈夫?」
「はい。私は、平気です」
「いや、どこがだよ……」
異形の化け物がただの肉塊へと成り果て、それに剣を突き立てたまま幼馴染が微動だにしなくなってから、どのくらいの時間が経過しただろうか?
観客席にいたはずの2人が、姿を見せる。
ガザンは土の上にしゃがみ込んでいた私に、手を差し出してくれた。
「1人で、立てるか?」
「申し訳ありません……。左側を、支えて頂けますか?」
「おう。任せとけ」
「ありがとう、ござ……」
何度か練習を繰り返せば、右手足だけを使って1人で立ち上がれるかもしれない。
だが――。
なんの訓練もしていない、ぶっつけ本番の状態では、一瞬立てたとしてもすぐに倒れ伏すだろう。
私はガザンのありがたい申し出を素直に受け入れ、彼に向かって手を差し出したのだが――。
「俺のエミリエに、触るな……!」
私の危機を悟ったフェドクスが鬼の形相で、私たちの間へ割り込んできた。