攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「フェドクスはいつも、私を心配してくれるよね」
「当然だ。君は、俺の最愛なのだから……」
「そう言ってもらえるのは、すごく嬉しいよ。でもね……」

 私はそうやって、脇目もふらずに自分だけを追い求める彼が不安で仕方ない。
 せっかく、ルドルフやガザンと交流が生まれたのだ。
 1ミリでもいいから、彼らと喜びを分かち合ってほしかった。

「最近のフェドクスは、必要以上に自分を追い込んでいるような気がするの」
「エミリエの周りに集る、目障りな蠅が増えたからな」
「ルドルフとガザンは、仲間だよ」
「違う」

 だが、そんなこちらの思いとは裏腹に、彼はどこか遠くを見つめながら吐き捨てる。

「俺にとっては、敵でしかない」

 この頑なな反応は、いつになったら改善されるのだろう?
 ここは聞き取り調査が必要だと判断し、優しく問いかけた。

「どうして、そう思うの?」
「俺からエミリエを、奪い取ろうとしている」
「違うよ。2人は、そんなこと思ってない」

 フェドクスは、確信を持っているようだ。
 断言したあと、目に光がなくなっていく。
 これは執着心が全面に押し出される、前触れだ。
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