攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「俺が、守る。何があっても、必ず……!」

 彼女の命を狙う奴らは、みんな死ねばいい。

「うわぁあああ!」

 やがてその願いに同調するかのように、村全体に満ちた呪いは大人たちを食い殺し――。

 そして、エミリエの代わりとなる無数の生贄を手に入れた魔王が、彼女を犠牲にすることなく復活した。

「エミリエ!」

 あの子の身体にかけられた呪いは解かれ、魔王はもうこの村になど興味はないと言わんばかりにどこかへ消えた。

「フェドクス……?」

 何が起きたか知りもしない幼子は、虚ろな瞳をこちらへ向けている。

 ――なんて、痛ましい姿なんだ。

 俺はもう二度と、彼女を危険な目に遭わせないためにも、強くなると誓った。

 ――信じられるのは、自分とエミリエだけ。

 たとえ肉親であろうとも、信用するべきではない。
 だって彼らは自分たちの命を守るため、彼女を殺そうとしたのだから……。
< 180 / 231 >

この作品をシェア

pagetop