攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「魔石も手に入れたことですし、帰りましょう」
「ルドルフに悪いところがないか、ちゃんと見てもらえよ?」
「はい……」

 いつまで経っても、こんなところで雑談をしているのはよくないだろう。
 私はこのまま先程の話をなかったことにしようと目論んだが、ガザンにあっさりと釘を刺されてしまった。
 渋々頷いたところ、ようやく宿屋へ帰る流れになった。

「なーんか、実感が沸かねぇんだよなぁ……」
「道中に出会った雑魚のほうが、倒すのに時間がかかったからじゃないかい?」
「そうかもな」
「僕たちも、成長したってことにしておきなよ」
「どうだか……」

 ガザンはいまだに、納得ができない様子でこちらに疑いの眼差しを向けている。
 私はその視線から逃れるようにフェドクスの胸元へ顔を埋め、この場をあとにした。
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