攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 そのあとフェドクスは、案の定とも言うべきか。
 当然のように、情緒不安定に陥った。

 結局ルドルフが信頼のおけるお医者さんを手配し診察を受けたところ、「問題ない」と太鼓判を押してくれた。

 それはこちらとしてはほっとした出来事ではあるのだが、幼馴染にとってはそうではなかったようだ。

「異常を見落とす使えない医者」だと悪態をつき、医師を貶した。

 ――その反応は、無口な彼らしくない。

 私が心配と言うよりかは、左目に何かあると確信しているような反応を見せているのは、かなり心臓に悪い。

 ――確かめてみよう。

 私はフェドクスが入浴を済ませている間、こっそりと2人部屋から抜け出す。
 壁伝いに移動して、ルドルフとガザンが宿泊している隣の部屋へ向かった。

 壁に肩をぴったりとくっつけ、コンコンコンと右手で扉を叩く。

「どうぞ」

 私は許可を得てからドアノブを捻ってひょっこりと顔を覗かせ、室内に声をかけた。
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