攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「ガザンは……」
「関係各所へ、僕たちの無事を連絡しているよ。そろそろ、戻って来るんじゃないかな」
「それには神殿も、含まれているのでしょうか……」
「多分ね。君たちの所属は神殿だ。彼らには、報告義務がある」
「そうですか……」
こうして落胆の色を隠せずに肩を落とすのには、あの場所が「いいところ」ではないと認識しているからだった。
できれば一生、足を踏み入れたくなんてない。
しかし、私たちが聖女や聖騎士という役職を投げ捨てるためにも、一度はあの場所へ帰らなくてはならなかった。
「帰りたくないの?」
「あそこは、私たちにとっては監獄のような場所ですから……」
それが嫌で仕方ないという気持ちが、きっと表情にも出てしまったのだろう。
殿下の前ではっきりと嫌悪感を表すのはどうかと思い、言葉を濁して前を見据える。
すると――。
前方からドタバタと足音を響かせたフェドクスが、血相を変えて姿を見せた。
日常を守るために
「エミリエ!」
「お帰り、フェドクス」
彼は挨拶すらもする余裕がないようで、半泣きになりながら怒声を響かせる。
「関係各所へ、僕たちの無事を連絡しているよ。そろそろ、戻って来るんじゃないかな」
「それには神殿も、含まれているのでしょうか……」
「多分ね。君たちの所属は神殿だ。彼らには、報告義務がある」
「そうですか……」
こうして落胆の色を隠せずに肩を落とすのには、あの場所が「いいところ」ではないと認識しているからだった。
できれば一生、足を踏み入れたくなんてない。
しかし、私たちが聖女や聖騎士という役職を投げ捨てるためにも、一度はあの場所へ帰らなくてはならなかった。
「帰りたくないの?」
「あそこは、私たちにとっては監獄のような場所ですから……」
それが嫌で仕方ないという気持ちが、きっと表情にも出てしまったのだろう。
殿下の前ではっきりと嫌悪感を表すのはどうかと思い、言葉を濁して前を見据える。
すると――。
前方からドタバタと足音を響かせたフェドクスが、血相を変えて姿を見せた。
日常を守るために
「エミリエ!」
「お帰り、フェドクス」
彼は挨拶すらもする余裕がないようで、半泣きになりながら怒声を響かせる。