攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 王太子の評判は、あまりよくない。
 ルドルフが第二王子の座に甘んじた場合の行く末は、未知数だ。

 どうか、うまくいきますように……。

 私はそう、願わずにはいられなかった。

「息子の願いは、余も叶えてやりたい。しかし、彼女は神殿に属する聖女だ。私の一存では叶えられぬ。まずは、そなたらの勝利を讃えようではないか」

 国王は口元を綻ばせて不敵な身を浮かべると、攻略対象の名を順番に呼び始めた。

「我が息子ルドルフ・ヴェシェット、ラムロンツ辺境伯、ガザン。そして、聖騎士フェドクス」

 名前を呼ばれたガザンは、膝をつくルドルフの隣へ歩みを進め、同じように身を屈める。
 しかし、フェドクスは私から身体を離したら、1人で立てないとわかっていたからだろう。
 彼はその場で私を抱き上げ、しゃがんだ。

「フェドクス……!」

 私はどうにかして、彼をガザンの隣まで向かわせようとした。
 だが、それは無意味だった。
 彼は、己を抱きしめる力を強める。
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