攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 あれほど賑わっていた広場は、静寂に包まれた。

 私は目を凝らし、ナイフが飛んできた方向を凝視する。
 そこにはピエロの格好をした人物がいた。
 彼はこちらに向かって、大声で懺悔する。

「も、申し訳ございません……! ど、どうか、お許しください……!」

 どうやらジャグリング中に、武器を誤って飛ばしてしまったようだ。
 一歩間違えば、殿下に当たっていたかもしれない。

 ガザンやフェドクスが守ってくれなければ、私は今頃死んでいただろう。
 簡単に、許せるようなことではなかった。

「偶然か。なら、仕方ねぇな……」
「いや、違う」

 ピエロの懇願を受け入れたガザンが安堵し、懐へ銃を仕舞おうとする。
 それを止めたのは、フェドクスだった。
 辺境伯は「なぜ確信を持って言えるのか」と言わんばかりに難色を示していたが、その理由はすぐ明らかになる。
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