攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 私とフェドクスが、そう遠くない未来にあそこへ戻ると知っているから……。
 きっと、心配してくれたのだろう。

「わかった」
「こんなことになるってわかってたら、もっと厳重に警戒しておいたのによ……。いろんな意味で、台無しだぜ」

 幼馴染はルドルフの言葉に従い、私を抱き上げたまま移動する。
 ガザンも異論はないようで、護身用の銃を懐に仕舞ってついてきた。

 こうして私たちの凱旋パレードは、ゴール直前で急遽中止になったのだった。

「神殿の連中って、クズの集まりなんだな」

 私たちはパレードを終え、王城の客間へ戻ってきた。
 三英雄と一緒に中央に置かれた四角いテーブルを囲めば、胸元のネクタイを緩めたガザンが先ほどの事件について話し始める。

「めでたい行事の最中にトラブルが起きたからって、エミリエを貶すか? 普通。ありえねぇだろ」

 ――さすがは情報収集のために、片っ端から女性に手をつけてきた男性だ。
 その些細な仕草からは、異性を虜にする妖艶なオーラが惜しげもなく醸し出されている。
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