攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「左目を失うって、こんな感じなんだ……」

 右側は正常だが、左半分が真っ暗闇に覆われている。
 これからずっと、右半分だけを頼りに生きていく必要があると覚悟はしていたが……。
 この状況に慣れるまでは、長い時間がかかりそうだ。

 ――眼帯とか、したほうがいいのかな?

 こういう時の正解がわからず、まぁいいかと結論を出す。
 どんなに「左目を開きたい」と願っても、うんともすんとも言わない状態ならば、別に隠さなくたっていいだろうと考えたのだ。

「なんだか、なぁ……」

 ルドルフはこちらが想像していた以上に、強いショックを受けているようだった。

 露骨に目が見えませんなんてアピールをしていたら、もっと自分を責める可能性が高い。

 ――彼が精神的に強いショックを受けて戦えなくなったら、私が犠牲になった意味がない。

 殿下にはどうにかして、数日以内に立ち直ってもらわなければいけなかった。

「これから、どうしようかな……」

 私がフレンドリーに声をかけてルドルフを鼓舞したところで、逆効果になる。
 今は、他者の力が必要だ。
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