攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「そんで? なんか、いい作戦は思いついたか?」
「……まずは、あちらの出方を窺うべきだと思います……」
「さっさとぶっ叩いといたほうが、いいんじゃねぇの?」

 フェドクスの視線が、頭部に突き刺さっている。
 いつまでも手を握っているつもりだと言わんばかりの圧力を受け、私たちは繋いだ手を離し、「くだらない話し合いをする暇があるならさっさと敵を倒そうぜ」とやる気を見せる辺境伯の説得にかかる。

「話し合いで解決できるに、越したことはありませんから……」
「どう考えても、無理だろ」

 だが、その反応は乏しくない。
「力で屈服させたほうがマシだろ」と言う気持ちを変化させるのは、今の自分には難しいようだ。

 これからどうしようかと頭を悩ませていたところ、殿下から助け舟が出る。

「エミリエがどうしてもって言うなら、仕方ないよね」
「まーな。オレたちのやることは、変わんねぇからな」
「必ず、守ってみせる。何があっても、絶対に」
「ありがとう、ございます……。私は、幸せものですね」
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