攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 相手の行動原理に戸惑っていると、こちらの弱みを握ったと言わんばかりに思いがけぬ発言が飛び出した。

「癒やしの聖女と呼ばれ、みんなから慕われる私を殺人未遂犯呼ばわりするなんて……。あなた、そう遠くない未来に天罰が下るわよ?」

 私は彼女に暴力を振るったこともなければ、暴言を口にした覚えもない天罰が下るのは、彼女の方だと言うのに……。
 よくもまぁ、こんなふうに威張れるものだと感心するしかない。

「殿下と辺境伯を味方につけて、調子に乗っていられるのも今のうちなんだから!」
「それは、私に対する加害予告と受け取っても、よろしいのでしょうか」
「好きにすれば?」

 マリラさんはどれほど揺さぶりをかけてもボロを出さない私に痺れを切らしたようだ。
 苛立ちを隠しきれない様子で、吐き捨てた後、ようやく空気扱いしていた幼馴染へ視線を移す。
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