攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「穢れを知らず、闇を浄化し、人々の傷を癒やし、愛くるしい容姿で魅了する! それが私。マリラよ!」

 マリラさんは自身が輝くためなら、他人がどうなろうと知ったことではないと考えるタイプだ。
 だから、こんなふうに堂々と宣言できるのだろう。

「この国に、聖女は2人もいらない。歴史に名を残すのは、私だけでいいの」

 ――自らをピンクダイヤモンドと称する人なんて、初めて見た……。

 私は若干引きつつ、威張る彼女の姿を観察し続けた。

「ねぇ。いつまで、フェドクスを独り占めしているつもり? 早く、死んで。私に、ちょうだい?」

 マリラさんは、遠回しに言っても伝わらないと悟ったのだろう。
 ついに、言葉のナイフをチラつかせてきた。

 ――抗う力を持たぬいつもの私なら、文句も言わずに許しを請うていただろう。

 でも、今は違う。
 その気になればいくらだって、身を守れるのだ。

 ――戦わなくちゃ。
 たとえどれほど、酷い目に遭うことになったとしても……。
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