攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「これ、渡しとく」
「う、受け取れません……!」
「なんでだよ」
「練習もせずにいきなり本番なんて、絶対に無理です!」
「何、言ってんだ?」
「実弾が、入っているのでは……?」

 だが、どうにも話が噛み合わない。
 こちらがぽかんと口を開けて問いかけたところ、ガザンは大笑いをしたあと、この銃の使い道を説明してくれる。

「さすがに、そりゃ無理だろ。これは空に向かって発砲し、助けを求めるためのもんだ」
「な、なんて勘違いを……!」
「これなら、鈍臭いあんたが武器を奪われても、命を落とす必要はねぇからな」

 先程の発言は、銃が人を傷つけるためだけにあると、思っているようなものだ。
 私は穴があったら入りたい気分でいっぱいになる。

 だが――。
 ここには隠れる場所など、どこにもない。

「用心するに越したことは、ねぇだろ? フェドクスも、四六時中あんたと一緒にいられるわけじゃねぇし」
「はい。ありがとう、ございます……」
「片腕だけじゃ、仕舞えねぇだろ? オレが代わりに、入れてやるよ」

 こちらが渋々手渡された銃を受け取ろうとしたところ、ガザンが私の胸元へと強引に武器を押し込み始めた。
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