攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 ――殿下はどうして私を、恋人のように扱うのだろう?

 それが不思議で、溜まらない。

 彼は本心を隠すのが、得意な人だ。
 きっと、こちらが心を許したが最後――。

『全部嘘に、決まっているじゃないか。君って、本当に馬鹿だね』

 こんなふうに、鼻で笑ってくるだろう。

 フェドクスとは、幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた。
 だからこそ、心の底から信頼し合える関係を築き上げられた。

 でも――。
 ルドルフとガザンは、違う。

 この2人と過ごした時間はあまりにも少なすぎるし、嫌われていた時間が長すぎる。
 そんな状態で人となりを分析してド接するか決めなきゃいけないなんて……。
 いくらじこファンの知識があったとしても、ヒロインと真逆の性格をしている自分には、あまりにもハードルが高すぎた。

 ――乙女ゲームの中で綴られていたルドルフと、実際に接して言葉を交わした殿下。

 私はどちらの彼を、信用すればいいのだろう……?
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