攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「まさか、魔物にいっぱい食わされるなんざ思ってもみなかったぜ。オレもまだまだ、修行が足りねぇな……」

 自虐的な笑みを浮かべて語るガザンに、ヒロインは「そんなことないよ」と勇気づけていたような気がする。
 本来ならば、彼女と同じように優しい言葉をかけてやるべきなのだろう。

 ――でも、なぁ……。
 今の状態で女遊びをあと押しして、これまで以上に派手な行動をし始められては堪らない。
 私はあえて、苦言を呈した。

「行く先々で女性を口説くのは、止めたほうがよろしいかと」
「そうだな。今回の一件で、懲りたぜ。一生分遊んだし、悔いはねぇ」

 すると彼は、意外にもこちらの進言を受け入れてくれた。
 どうやら、不特定多数の女性たちに言い寄って情報収拾をするのは、止めてくれるらしい。

 ――これでひとまず、安心かな……。

 原作通りに物事が進んでいくことに安堵していると、彼はなんとも言えない表情を浮かべて声を発した。
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