転生聖女の労働環境改革〜処刑まで残り180日。ブラック教会をホワイト化して生存ルートを勝ち取ります。監視役の騎士様がいつの間にか私にだけ過保護な最強の番犬に!

「え……なにそれ、地味に酷くない?」

「塔の破壊された壁は、いかなる修復魔術も受け付けないらしいぞ」

「破壊は魔術でも出来ますが、修復を受け付けない破壊となると、存在そのものを根源から損傷する感じでしょうかね。壊すついでに『不可逆の呪い』を付与するといった具合で」

 なぜか納得したような顔で、ルキウスが淡々と続ける。

「ちょっと待って! 一応、私、聖女よ!? 聖なる力! それ完全にラスボスの技じゃないの」

「では、『奇跡を視認させる力』でどうだ」

「どうだって言われても!」

「まあ、ふわふわ綺麗っすよね。癒やし?」

「癒しの存在を光として他者に共有し、認識させる」

「いかにもそれっぽく言い回してるけど、ちょっとよく判らない……」

「だが、あの光で、救われた者も居るだろう。そしてそれを利用して民意の波を動かそうとしている」

 ジークの氷蒼の瞳に、ごく僅かに甘やかさが滲む。
 その色に絡めとられた理央は、一瞬声を失って、思わず熱くなった顔を両手で覆った。
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