転生聖女の労働環境改革〜処刑まで残り180日。ブラック教会をホワイト化して生存ルートを勝ち取ります。監視役の騎士様がいつの間にか私にだけ過保護な最強の番犬に!
改革の第一歩として、理央がまず目をつけたのは、祈祷の受付業務。
聖堂の片隅にある祈祷受付の部屋は、毎日朝から晩まで、人でごった返している。
祈祷依頼を受ける窓口は常に長蛇の列をなし、不満の声が飛び交い、中には待ちくたびれて泣き出す子供の姿すら見られる。
侍女たちは、その混乱の渦中で、疲れ果てた顔をしていた。
目の下のクマは消えず、その手つきはどこかおぼつかない。
彼らの目は虚ろで、まるで機械的に作業をこなしているかのようだ。
効率化どころか、ただひたすら目の前の依頼を捌くことに精一杯で、対応漏れも頻繁に発生しているのが見て取れる。
前世でも見た光景――さびれた役所の窓口みたいじゃないのこれ……。
数日間だけ、その光景を黙って観察していた。
聖女としての立場を弁え、まずは現状を把握することに徹したのだ。
そして彼女は、現状の業務フローを可視化することから開始する。
誰が、いつ、どのような祈祷依頼を受け、それがどのように処理され、最終的にどうなるのか。
部屋に戻った理央は、書きなれない羊皮紙に、思いついたことを書き散らしていく。