転生聖女の労働環境改革〜処刑まで残り180日。ブラック教会をホワイト化して生存ルートを勝ち取ります。監視役の騎士様がいつの間にか私にだけ過保護な最強の番犬に!
 理央は、長く暗い回廊をどすどす歩きながら、内心で舌打ちをした。  
 このままだと、なんとなく教会に飼い殺しにされる未来が待ち受けているような気がする。
 
 だが、理央の闘志は衰えない。
 この状況を逆手に取り、教会内部の腐敗をさらに深く暴き、自らの立場を確立する機会と捉えようとしていた。彼女の脳裏には、すでに次なる戦略が描かれ始めていた。

 やはりここは、是が非でも味方を得なければいけないであろう。

 先日行われた信託の儀の後、リオ・アリミヌエは昏倒し高熱を出して寝込んでいた。
 というか、信託の儀が行われるたびに、高熱を出しては数日間寝込むのが彼女の常だったという。

 いったいあの場で何が行われていたのだろうか。

 先程までまさにそれに参加していた理央なのだが、圧迫面接みたいだな、程度の感想しか持ち合わせておらず、またそれを裏付けるように、特別神秘的な儀式めいたものが行われたわけでもなかった。

 しいていえば錫杖のような杖のような金属の棒を額にあてられ際に、陽炎のように淡い光が一瞬だけ見えた。

 それ以外は、ほとんどが問答だった。

 だが、体力も精神も追い詰められた少女にとっては酷な状況であることは、想像がつく。
 自分をねめつける様な絡みつくような幾つもの視線には、獲物を甚振るような感情が混在していたように感じる。

 少なくとも好意ではなく、どちらかというと悪意に支配されている感情にも思えた。
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