転生聖女の労働環境改革〜処刑まで残り180日。ブラック教会をホワイト化して生存ルートを勝ち取ります。監視役の騎士様がいつの間にか私にだけ過保護な最強の番犬に!

「『神託の儀』って何? 聖なる裁きはどうなるの? 私ずっとここに居るの?」

 あふれ出てくる疑問はそのままに、言葉として床に落ちる。

「それについて話し合っている所だ――違うな、上の連中を説得している所か」

「なにそれ、全然わかんないんだけど」

「聖女殿は、どう考えている?」

 反対に問われ、言葉に詰まる。
 沈黙が下り、理央はじっとジークの手元にあるリオの祈祷記録へと指を伸ばす。
 なんの抵抗も無く、古びた冊子は戻ってきた。
 ゆっくりと頁を捲ると、少女の描いたたどたどしい文字が出てくる。

「『ぎんいろのおにいさん、こわい』……だって。小さな女の子脅しちゃだめじゃない」
 
「脅しなどはしていない。ただ、現実の様子を伝えるのが任務だったからな」
 
「『えらい人におこられた。いつもおこられる。がっかりされる。きらいなものは、ありません。わがままは、いいません。よるは一人で寝れます。かえりたい』……あっ、『またぎんいろのおにいさんに会った。こっそりおかしもらった』」
 
「もう、止せ」
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