禁忌の花 〜最強になったらイケメン寄ってきた〜
森の奥へ進むにつれて、見慣れた景色が少しずつ遠ざかっていく。
いつもなら、お兄ちゃんに『ここから先は入っちゃダメ』と言われている場所。
それなのに今日は、その境界線を越えて歩いている。
一歩、また一歩。踏みしめる土の感触さえ、いつもとは違って感じた。
木々の間から差し込む光、風に揺れる葉、遠くから聞こえる、鳥の鳴き声。
知っている森のはずなのに。少し奥へ入っただけで、まるで知らない世界に来たみたいだった。
怖い……でも、それ以上に。
「……なんか、わくわくする」
思わず呟く。
恐怖で胸が高鳴っているのか、それとも、これから始まることへの期待なのか。自分でもよく分からなかった。
「アイリ」
隣を歩いていたルカが、こちらを見る。
「オレから離れるなよ」
「……え?」
いつもの明るい声とは違った。冗談でも、強がりでもない。
真っ直ぐ私を見つめている。
「何かあったら、オレが守るから」
「……ふふ」
思わず笑ってしまった。
「何笑ってんの!オレ真剣なんだけど!」
「だって、ルカがそんなこと言うの珍しくて」
「オレだって、やるときはやるんだよ!」
「知ってるよ」
そう言うと、ルカは少しだけ照れたように顔を逸らした。
「……ならいいけど」
その横顔を見ていると、不思議と緊張が和らいだ。
___大丈夫。
私たちには、お兄ちゃんがいる。そして、ルカもいる。
そう思った、その瞬間。
すっ、と。目の前に、ノアの手が伸びた。
「……動くな」
低い声。いつもの優しいお兄ちゃんとは、まるで別人みたいだった。
身体が反射的に強張る。
「お兄ちゃん……?」
ノアは答えない。ただ、森の奥をじっと見つめている。
その横顔には、今まで見たことのない緊張が浮かんでいた。
いつもなら、お兄ちゃんに『ここから先は入っちゃダメ』と言われている場所。
それなのに今日は、その境界線を越えて歩いている。
一歩、また一歩。踏みしめる土の感触さえ、いつもとは違って感じた。
木々の間から差し込む光、風に揺れる葉、遠くから聞こえる、鳥の鳴き声。
知っている森のはずなのに。少し奥へ入っただけで、まるで知らない世界に来たみたいだった。
怖い……でも、それ以上に。
「……なんか、わくわくする」
思わず呟く。
恐怖で胸が高鳴っているのか、それとも、これから始まることへの期待なのか。自分でもよく分からなかった。
「アイリ」
隣を歩いていたルカが、こちらを見る。
「オレから離れるなよ」
「……え?」
いつもの明るい声とは違った。冗談でも、強がりでもない。
真っ直ぐ私を見つめている。
「何かあったら、オレが守るから」
「……ふふ」
思わず笑ってしまった。
「何笑ってんの!オレ真剣なんだけど!」
「だって、ルカがそんなこと言うの珍しくて」
「オレだって、やるときはやるんだよ!」
「知ってるよ」
そう言うと、ルカは少しだけ照れたように顔を逸らした。
「……ならいいけど」
その横顔を見ていると、不思議と緊張が和らいだ。
___大丈夫。
私たちには、お兄ちゃんがいる。そして、ルカもいる。
そう思った、その瞬間。
すっ、と。目の前に、ノアの手が伸びた。
「……動くな」
低い声。いつもの優しいお兄ちゃんとは、まるで別人みたいだった。
身体が反射的に強張る。
「お兄ちゃん……?」
ノアは答えない。ただ、森の奥をじっと見つめている。
その横顔には、今まで見たことのない緊張が浮かんでいた。