禁忌の花 〜最強になったらイケメン寄ってきた〜

008.君を探す旅

___決めた。

まずは、情報を集めよう。


ルカを探すために、あの黒いマントの男たちを追うために。

そして___ルカの首に刻まれていた、E-108の意味を知るために。


机の上に広げた紙を、もう一度見つめる。

分かっていることは、あまりにも少ない。
それなら、知らないことを、知りに行けばいい。


この街を出て、森を抜けて、もっと人の多い場所へ。そこならきっと、私の知らない情報があるはずだ。
魔法士、魔物、被検体、E-108。そして、ルカ。


「……絶対、見つけるから」


小さく呟いて、紙を畳んだ。


決意を口にすると、ほんの少しだけ胸の奥が軽くなる。

……まあ、怖くないと言えば嘘になるけど。


今まで私はこの街からほとんど出たことがないし、森の向こうに何があるのかも知らない。

どんな人がいるのかも、どんな危険が待っているのかも。


「……私、本当に一人で大丈夫かな」


思わず弱音が漏れる。

でも___すぐに首を振った。


「……大丈夫」


大丈夫じゃなくても、行くしかない。

ルカが一人で頑張っているかもしれないのに、私だけ怖がっているわけにはいかない。


「……よし」


最低限の荷物をまとめる。
着替え、水、少しの食料、薬。それから、ノアに教えてもらった魔法道具。

必要なものを鞄に詰めていく。


……思ったより、少ないな。
こんな小さな荷物だけで、世界に出ていくんだ。

そう考えると、不思議な気持ちになった。


今まで私の世界は、この家と、森と、家族と、ルカだけだった。それが今日から変わる。
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