禁忌の花 〜最強になったらイケメン寄ってきた〜
翌日、私たちは森を抜け、初めて見る街へ足を踏み入れた。
「……わぁ」
思わず、足が止まる。
人、人、人……見渡す限り、人で溢れていた。
色とりどりの屋台、知らない食べ物、聞いたことのない言葉、行き交う馬車の音。森の中で暮らしていた私にとっては、何もかもが新鮮だった。
「……すごい」
「そんなに珍しいか?」
隣を歩くシオンが、少しだけ首を傾げる。
「うん。私、こんなに人がいるところ初めて来た」
「……そうか」
それだけ冷たく言い放ったけど、ほんの少しだけシオンの歩く速度が緩んだ気がした。
私を置いていかないように。
……やっぱ気のせいかな。
「ほら、あれ」
フィンが前方を指差すと、そこには周りの建物より一回り大きな建物があった。
入口には、剣や盾の紋章。
「ここがギルドだ」
「……ここが」
シオンが扉を開けた瞬間、空気が変わった。
ざわめき。金属の擦れる音に、低い話し声。壁にはたくさんの依頼書が貼られている。
___強そうな人ばかりだ。
大きな斧を背負った人、傷だらけの鎧を着た人、腰に剣を差した人。私たちと同じくらいの年齢の子供なんて、一人もいない。
「……すごい」
思わず小さく呟く。
「何が?」
フィンが聞く。
「みんな、強そう」
「……実際、強いよ」
フィンは少しだけ声を落とした。
「ギルドにいるのは、基本的に戦える人だけだから」
その言葉に、私は壁へ目を向ける。
依頼書が、ずらりと並んでいた。
迷子の子猫探し、薬草の採取、護衛、魔物討伐。それから___
「……アビス捜索?」
指先が止まる。
……見間違いじゃない。
そこには確かに『アビスに関する情報を求む』と、そう書かれていた。
「……わぁ」
思わず、足が止まる。
人、人、人……見渡す限り、人で溢れていた。
色とりどりの屋台、知らない食べ物、聞いたことのない言葉、行き交う馬車の音。森の中で暮らしていた私にとっては、何もかもが新鮮だった。
「……すごい」
「そんなに珍しいか?」
隣を歩くシオンが、少しだけ首を傾げる。
「うん。私、こんなに人がいるところ初めて来た」
「……そうか」
それだけ冷たく言い放ったけど、ほんの少しだけシオンの歩く速度が緩んだ気がした。
私を置いていかないように。
……やっぱ気のせいかな。
「ほら、あれ」
フィンが前方を指差すと、そこには周りの建物より一回り大きな建物があった。
入口には、剣や盾の紋章。
「ここがギルドだ」
「……ここが」
シオンが扉を開けた瞬間、空気が変わった。
ざわめき。金属の擦れる音に、低い話し声。壁にはたくさんの依頼書が貼られている。
___強そうな人ばかりだ。
大きな斧を背負った人、傷だらけの鎧を着た人、腰に剣を差した人。私たちと同じくらいの年齢の子供なんて、一人もいない。
「……すごい」
思わず小さく呟く。
「何が?」
フィンが聞く。
「みんな、強そう」
「……実際、強いよ」
フィンは少しだけ声を落とした。
「ギルドにいるのは、基本的に戦える人だけだから」
その言葉に、私は壁へ目を向ける。
依頼書が、ずらりと並んでいた。
迷子の子猫探し、薬草の採取、護衛、魔物討伐。それから___
「……アビス捜索?」
指先が止まる。
……見間違いじゃない。
そこには確かに『アビスに関する情報を求む』と、そう書かれていた。