禁忌の花 〜最強になったらイケメン寄ってきた〜
街へ戻ると、人の多い通りを歩いていく。

数ヶ月もこの街で依頼をこなしていると、私たちのことを知っている人も少しずつ増えてきた。


「……あれ、シオンじゃね?」

「最近よく依頼受けてる剣士だろ」


そんな声が、時々聞こえる。

そんな中。


「___おい」


突然、前から声をかけられた。振り向くと、そこには三人の男が立っていた。

格好を見る限り、彼らも冒険者らしい。


「何か用ですか?」


私が尋ねると、男の一人がシオンを見る。


「……なんだ」


シオンは興味なさそうに返した。

その態度が気に入らなかったのか、男は舌打ちする。


「まあいい。俺らが用があるのはそっちの嬢ちゃんだ」

「私?」

「ああ」


男は私を値踏みするように見た。


「お前、魔法士なんだろ?」

「……そうだけど」

「なら、俺らのチームに入れよ」


突然の誘いだった。


「俺らも魔法士が一人増えりゃ、もっと上の依頼も受けられる。悪い話じゃねぇだろ?」


なるほど、そういうことか。

でも___私は迷わず答えた。


「ごめんなさい。私はシオンと組んでいるので」


そう答えて、何気なくシオンの腕に手を添えた。


「……え」


隣から、小さな声が聞こえた。


シオンが固まっている。

……どうしたんだろう?


「それに、シオンといる方が安心するので」


そう付け加えて言うと、シオンの視線が私へ落ちた。

……なぜ何も言わないんだ。


「……は?」


男たちの表情が変わった。


「俺らを馬鹿にしてんのか?」

「いや、そんなつもりは___」

「じゃあ、そいつと組む理由は何だよ」

「理由?」

「そんな傷だらけの雑魚と組んでるより、俺らと来た方が___」


男が、私に一歩近づく。

その瞬間、シオンの目が冷たく細められた。


「……おい」
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