禁忌の花 〜最強になったらイケメン寄ってきた〜
魔法属性は、大きく四つ。火・水・風・土。

生まれ持った属性は親から受け継ぐことが多く、私たちの両親も二人とも水属性だ。だから私も、水属性の可能性が高いらしい。


……私も、あんな魔法が使えるのかな。

そう考えると、少しだけ胸が高鳴った。


「じゃあ、二人とも少しやってみようか」

「え、もう!?」


ルカが飛び跳ねる。ノアは笑いながら、私たちの前にしゃがんだ。


「難しく考えなくていいよ。まずは自分の中にある魔力を感じてみて」

「魔力を……?」

「うん。そこから、少しずつ指先に魔力を集める」


言われた通り、目を閉じる。

体の中。何かがあるような、ないような。温かいような。……でも、よく分からない。


「……んん」


隣からルカの唸り声が聞こえる。


「……」


私も必死に集中する。

指先に集める。魔力を、水を。お兄ちゃんがさっき見せてくれたみたいに___


「……できない」


先にルカが諦めた。


「全然できない!」

「まあ、最初はそんなものだよ」


ノアは笑った。


「俺だって魔法をちゃんと使えるようになるまで、五年くらいかかったから」

「ご、五年!?」


ルカの顔が固まる。


「じゃあオレたちも、あと五年修行しないとダメなの!?」

「そうなるかもしれないね」

「長すぎる!!」

「でも、世界最強になるんだろ?」

「……なる」

「ならルカも、一緒に頑張ろう?」

「………うん」


しょんぼりしながらも、ちゃんと頷くルカ。私はそんなルカを見て、思わず笑った。


世界最強への道は、思っていたよりずっと遠そうだ。でも、不思議と嫌ではなかった。

魔法を使えるようになりたい。お兄ちゃんみたいに、誰かを守れるくらい強くなりたい。

そんな気持ちが、胸の奥で小さく芽生えていた。
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