図書室の恋だより〜君とこの先もページをめくりたい〜
--あれ?
なんとなく、お互い無言で顔を見合わせる。
谷口くんが私をまじまじと見る。
しばらくして、私は目をすっと細くした。
「谷口くん……」
「ん?」
「私の頭の中、読んだな」
エスパーもここまでとは。
谷口くんの目が点になった。
「なんの話?」
「別に」
私はそっぽを向いた。
谷口くんがくくっと笑って言った。
「俺ら、食べ物の好みが似てんのかもな」
「うん……」
そういうことにしておこう。
というか、似てるの、食べ物の好みだけじゃない気もするけど。
「あっ、射的もあるな」
谷口くんが前を見て、無邪気な声で言った。
◇
汐留くんと並んで歩いていると、急に谷口くんがこちらを振り向いた。
「朔。あれやらない?」
谷口くんが前を指す。
射的だった。
汐留くんは射的の景品に視線をやる。
しばらく考えて、頷いた。
「へー、汐留くんもやるんだ」
佳奈が少し意外そうに言う。
というわけで、汐留くんと谷口くんが射的をすることになった。
私と佳奈は、後ろで二人を見守る。
由梨と堀田さんは、「私たちは隣でヨーヨー釣りしてくるね」と言って、離れていった。
射的のお店には、ぬいぐるみ、人形、おもちゃ、お菓子など、たくさんの景品が棚にずらりと並んでいる。
店のおじさんに声をかけ、二人は射的用の銃とコルク玉を受け取る。玉は全部で五発。
「谷口くん、何狙っているの?」