屋敷を守るための契約結婚だったのに、気づけば冷徹社長に囲い込まれていました
結局そのまま二人で郵便局へ向かい、私は時間外窓口で手続きを済ませる。
そして用事を終えて外へ出たところで、改めて別れを告げようとした。
「じゃあ私はこれで――」
「デート、うまくいきました?」
不意にそんなふうに聞かれ、私は思わず瞬きをする。
「え?」
「この前のデートの件、気になってたんですよ。レストランもタッチ交代って連絡があったし、うまくいかなかったのかなって」
「あぁ」
社長とのデートの話だ。
ドキドキはさせられなかったが、楽しい一日だった。
「ううん、あれは事情があってね。森本くんが行ってくれて助かった。こっちもうまくいったよ。本当にありがとう」
素直に礼を言うと、森本くんは一度だけ小さく頷いた。そしてゆっくり口を開く。
「じゃあ今度は俺とデートしてくれませんか」