屋敷を守るための契約結婚だったのに、気づけば冷徹社長に囲い込まれていました

「清正、今日も仕事か?」

 健太くんが何でもないように聞いてくる。

「分からない。でも、私服だったし……今日は仕事じゃないんじゃないかな」
「ふーん」

 健太くんは腕を組んで、「よし!」と突然大きな声を上げる。

「今日は散歩でもしようぜ! この近くの公園も行きたいしさ」

 美穂ちゃんも微笑んで頷く。

「私も賛成! たまには気分転換にいいでしょ」

 ここに来る子どもたちは大人の感情に敏感な子が多い。
 もしかして、二人は私を気遣って気分転換をしようと言い出したのではないか。そんなふうに思い、気遣わせてしまったことに反省する。

 早く気分を変えて、二人に心配をかけないようにしないと、と心に決めて、私は頷いた。

「うん、行こうか」
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