屋敷を守るための契約結婚だったのに、気づけば冷徹社長に囲い込まれていました

 その日、清正さんは帰ってこなかった。

 最初は、急な仕事でも入ったのだろうし、もともと分刻みで予定が埋まっているような人なのだから休日に呼び出されるのだって珍しくもないと思った。

 しかし、自分でも気づかないうちに何度も玄関の方へ視線を向けている。

 食卓にはいつも通り二人分の料理を並べ、先にお風呂を済ませて、テレビをつけたまま待っていたのだが、時計の針が夜十時を過ぎても、十一時を過ぎても、屋敷の静けさを破る足音も車の音も聞こえてこない。
 広いダイニングに並んだ料理だけが少しずつ冷めていく光景を前にして、結局私は一人きりで夕食を済ませた。
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