屋敷を守るための契約結婚だったのに、気づけば冷徹社長に囲い込まれていました

十三章 告白

 ――君はどうやっても俺から手放してやれない。……俺は君が好きなんだ。

 清正さんの言葉はあまりにも予想外だったせいで頭が追いつかず、私は彼に抱き締められたまま何度もその言葉を反芻する。

 好き。

 今、清正さんは確かにそう言った。
 けれど、その言葉を素直に受け止められなかった。

「え、玲子さんと再婚されるんじゃ……」

 戸惑いのまま絞り出した声に、清正さんは少し呆れたような顔をしながらも、私を抱く腕の力を緩めなかった。

「するわけないだろう」
「だって、一緒にいたじゃないですか」

「そうだな。まさかあの場面を見られるとは思わなかった」
「ほら! やっぱり怪しいです! もしかして二人同時進行とかそういうふしだらな感じですか!?」
「どうしてそうなるんだ……」

 深々とため息をついた清正さんは本気で困っているようだが、私だって簡単に納得できるはずはなかった。
 彼はそっと私の腕を取り、逃げられないように視線を合わせた。

「俺は調べていたんだ」
「調べる?」

「九条不動産が、どういった経緯でこの土地を手に入れたのか。本当に適正な手続きだったのか、そのあたりをな。その関係で会社に行ったし、玲子にも話を聞いた。もちろん本当の思惑は伏せて。彼女は俺とふたりだとペラペラとよく話してくれたよ。それ以外もたくさんね。おかげで色々収穫があった」
< 215 / 228 >

この作品をシェア

pagetop