屋敷を守るための契約結婚だったのに、気づけば冷徹社長に囲い込まれていました
 しかし社長の様子を思い返せば返すほど、疑問も浮かび上がってきた。
 やっぱりあの人、恋愛感情はなくても女性にはかなり慣れているのではないだろうか。

 だって普通、あんなふうに平然と距離を詰めてくるだろうか。
 キスなんて言葉をさらりと口にできるだろうか……。

 少なくとも恋愛経験がほとんどない私は、あんな言葉はさらりと出てこない。
 そう考えた途端、納得する。

 ……なるほど。だからあんな条件を出したのか。

 社長には自信があるのだ。
 自分が女性を好きにならないと。少なくとも私になど落ちないと……。
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