屋敷を守るための契約結婚だったのに、気づけば冷徹社長に囲い込まれていました

五章 デート

 昨夜の出来事を思い返してみても私だけが勝手に緊張して、勝手に酔いつぶれて、そのまま寝落ちして終わっている気がしてならない。最後の件については百パーセント私が悪い。

「はぁ……」

 契約結婚を終わらせるためには、私が社長を好きにさせなければいけないはずなのに、現状は完全に立場が逆転していた。振り回されているのはどう考えても私の方である。

 おまけに社長は女性の扱いにも慣れていそうで、恋愛経験が乏しい私に勝ち目などあるのだろうかと考えれば考えるほど不安が募った。

 とはいえ、簡単に諦められる話ではない。なによりも大事な屋敷がかかっているのだ。

「どうにかもう少し時間を取って、好きになってもらうチャンスを掴まなきゃ……」
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