神崎さんはエロ過ぎる…!
6 ひまわりの恋
次の日も、私は足取り重く、神崎さんの家へ向かった。
「…おはようございます。」
「おはようございます。
今日は、使ってない部屋の掃除を頼めますか?
まぁ、使っていないので、散らかってはいませんけど、埃などは気になるので。」
「分かりました。」
まともな仕事内容にホッとする。
私は雑巾とバケツを持って、一つ目の部屋を掃除した。
ここは、変なものは流石に無いだろう。
そして、本棚の埃を払って居た時、ばさりと原稿用紙の束が落ちてきた。
いけない、紙類は捨てちゃダメだから…!
私は束を元の位置に戻そうとする。
なんだか、日焼けもしてて、だいぶ古い原稿用紙のようだけど…?
「ひまわりの恋…?」
その題名を読むと、そう書いてあった。
おかしいな…
神崎さんの作品のタイトルだけ、Wikipediaで調べたけど…
こんなタイトルの本は無かった…
私は1行目から読んだ。
【ひまわりの恋…
僕は野原に小さな太陽のように輝くひまわりを見ると、彼女と出会った事を思い出す。
彼女は夏祭りに向日葵模様の浴衣で来ていた。
ふんわりと癖毛を活かしてまとめられた髪。
柔らかそうな髪に陽の光が降り注ぐ。
そして、キラキラと揺らめくクリスタルの髪飾り。
そのどれをも、鮮明に覚えている。】
そこから、夏祭りの描写に入り、下駄擦れした彼女を僕が助ける、という流れ。
そこから、告白、恋人同士、デートでの失敗談、初めての夜(性的な描写は無い)、サプライズ誕生日…
彼女と僕の思い出は募っていく。
面白くて読み耽っていたら、プロポーズのシーンになった。
しかし、そこで、筆は折られていた。
「???
なんなの、これ…?
まさか、神崎さんが書いた…?
それとも…?」
「小田さーん!
一つの部屋にどのくらい時間かけているんですか!?
日が暮れるまでやるつもりですかぁ!」
いつもの神崎さんの嫌味な声が聞こえた。
「はーい、今行きます!」
私は咄嗟にその原稿用紙をカーテンの隙間に隠した。
そして、何食わぬ顔でリビングに戻った。
「終わりましたよ。」
「では、第4の…」
「その前に!」
「何ですか?」
「聞きたい事があります。」
「だから、何?」
「神崎さんはどうして官能小説を書いているんですか?」
「べ、べ、別になんだっていいでしょう!?
一家政婦にすぎないあなたに何の関係があるんですか!?」
神崎さんは初めて少しムキになってそう言った。
「そうですが…
やっぱり、私…
お金でアシスタントをするの、辞めます…」
「え、なんでですか?
金額が少ないんですか!
じゃ、じゃあ、二万なら!?」
私は差し出された二万円をそっと差し戻し、静かに首を横に振った。
それは、初めて、神崎さんの事を真剣に考えたからかもしれない。
「…おはようございます。」
「おはようございます。
今日は、使ってない部屋の掃除を頼めますか?
まぁ、使っていないので、散らかってはいませんけど、埃などは気になるので。」
「分かりました。」
まともな仕事内容にホッとする。
私は雑巾とバケツを持って、一つ目の部屋を掃除した。
ここは、変なものは流石に無いだろう。
そして、本棚の埃を払って居た時、ばさりと原稿用紙の束が落ちてきた。
いけない、紙類は捨てちゃダメだから…!
私は束を元の位置に戻そうとする。
なんだか、日焼けもしてて、だいぶ古い原稿用紙のようだけど…?
「ひまわりの恋…?」
その題名を読むと、そう書いてあった。
おかしいな…
神崎さんの作品のタイトルだけ、Wikipediaで調べたけど…
こんなタイトルの本は無かった…
私は1行目から読んだ。
【ひまわりの恋…
僕は野原に小さな太陽のように輝くひまわりを見ると、彼女と出会った事を思い出す。
彼女は夏祭りに向日葵模様の浴衣で来ていた。
ふんわりと癖毛を活かしてまとめられた髪。
柔らかそうな髪に陽の光が降り注ぐ。
そして、キラキラと揺らめくクリスタルの髪飾り。
そのどれをも、鮮明に覚えている。】
そこから、夏祭りの描写に入り、下駄擦れした彼女を僕が助ける、という流れ。
そこから、告白、恋人同士、デートでの失敗談、初めての夜(性的な描写は無い)、サプライズ誕生日…
彼女と僕の思い出は募っていく。
面白くて読み耽っていたら、プロポーズのシーンになった。
しかし、そこで、筆は折られていた。
「???
なんなの、これ…?
まさか、神崎さんが書いた…?
それとも…?」
「小田さーん!
一つの部屋にどのくらい時間かけているんですか!?
日が暮れるまでやるつもりですかぁ!」
いつもの神崎さんの嫌味な声が聞こえた。
「はーい、今行きます!」
私は咄嗟にその原稿用紙をカーテンの隙間に隠した。
そして、何食わぬ顔でリビングに戻った。
「終わりましたよ。」
「では、第4の…」
「その前に!」
「何ですか?」
「聞きたい事があります。」
「だから、何?」
「神崎さんはどうして官能小説を書いているんですか?」
「べ、べ、別になんだっていいでしょう!?
一家政婦にすぎないあなたに何の関係があるんですか!?」
神崎さんは初めて少しムキになってそう言った。
「そうですが…
やっぱり、私…
お金でアシスタントをするの、辞めます…」
「え、なんでですか?
金額が少ないんですか!
じゃ、じゃあ、二万なら!?」
私は差し出された二万円をそっと差し戻し、静かに首を横に振った。
それは、初めて、神崎さんの事を真剣に考えたからかもしれない。

