愛してるの期限が切れる前に
――恋人ということでしょうか?
――お恥ずかしい話ですが、私の片想いなんです(笑)

(へぇ、片想いしてるんだ)
 思い浮かぶのは、今人気モデルで女優としても活躍しているリリカだ。
 彼女とは今、どうなっているのだろう。

――レオさんをこれほどまでに思い焦がれさせる方がいるんですね。羨ましいです。
――ありがとうございます。

 玲桜は明言を避けていたが、相手はリリカだろう。
 これが並んでいた隣の週刊誌には、リリカのスクープ記事の見出しもあった。
 長年の交際を経て、美形実業家と結婚秒読み!? 的なことが書かれてあった気がする。
 あれは、玲桜のことではないのか。
 いつ見ても、玲桜の側には彼女がいた。
 玲桜はいつからリリカに片想いをしていたのだろう。
 リリカは玲桜への好意を隠しもしていなかったのだから、玲桜さえその気になれば両思いになれていたはずだ。
 それとも、別の美形実業家だったのだろうか。
 誌面では椅子に足を組んで座る玲桜の全身像が乗っている。
(うまくいくといいね)
 そう思うも、胸の奥がじくり……と痛む。
 けれど、百花にはもうどうすることもできない感情だった。


 保育園がお休みになる土曜日は、一日をどうやって過ごすか毎回頭を悩ませる。

「はーちゃん、こどもの国に行こっか?」

 こどもの国には、室内外に遊具がたくさんある。季節ごとの催しも開催されていて、しっかり時間を潰せる場所なのだ。
 その分、大人の気力と体力という対価が必要になるのだが。
 平日よりも遅い朝ご飯の洗い物をしながら、朝のテレビを見ているだろう端に声をかけるも、返事がない。
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