むすび洋菓子店 ―人との縁と縁をつなぐ―
新しい家族
結婚してからも、結月とるいは仲のいい夫婦だった。
るいは雑貨屋の仕事が終わると、いつも決まって「むすび洋菓子店」へ向かった。
「ただいま、結月」
「おかえり、るいさん」
それが二人の日常だった。
るいは店に着くと、結月の片付けを手伝う。
「今日は私が洗い物するよ」
「ありがとう」
「結月はショーケースお願い」
「はーい」
二人で並んで閉店後の店を片付ける。
そんな時間が、二人にとっては何より幸せだった。
片付けが終わると、るいは店内のテーブルへ向かった。
「ふぅ……」
椅子に腰を下ろす。
「今日も疲れたね」
「うん。でも、るいさんが来てくれると元気になる」
「私も結月の顔を見ると安心する」
二人で笑う。
すると、結月が厨房から何かを持ってきた。
「るいさん」
「ん?」
「ちょっと、これ見て」
結月がテーブルの上にケーキを置いた。
「……ケーキ?」
「うん」
るいが不思議そうにケーキを見る。
真っ白なクリームの上に、可愛らしい文字が書かれている。
そこには――
「赤ちゃんができたよ」
と書かれていた。
「……え?」
るいの目が大きくなる。
結月は少し恥ずかしそうに笑った。
「赤ちゃんができたよ」
「……結月」
るいはしばらく言葉が出なかった。
「本当に?」
「うん。本当」
結月が頷く。
るいの目に、少しずつ涙が浮かんだ。
「……嬉しい」
るいは立ち上がり、結月をそっと抱きしめた。
「ありがとう、結月」
「こちらこそ」
二人はしばらく抱き合っていた。
テーブルの上には、二人の未来を知らせる小さなケーキ。
そして店の看板には、今日も変わらない言葉がある。
むすび洋菓子店
――人との縁と縁をつなぐ。
今度は、二人の間に新しい縁が結ばれようとしていた。
まだ見ぬ小さな命。
結月はお腹にそっと手を当てる。
「るいさん」
「うん?」
「私たちの赤ちゃん……どんな子になるかな」
「きっと、優しい子になるよ」
「どうして?」
「結月の子だから」
「もう……」
二人は顔を見合わせて笑った。
むすび洋菓子店に、また一つ。
新しい幸せが生まれようとしていた。
るいは雑貨屋の仕事が終わると、いつも決まって「むすび洋菓子店」へ向かった。
「ただいま、結月」
「おかえり、るいさん」
それが二人の日常だった。
るいは店に着くと、結月の片付けを手伝う。
「今日は私が洗い物するよ」
「ありがとう」
「結月はショーケースお願い」
「はーい」
二人で並んで閉店後の店を片付ける。
そんな時間が、二人にとっては何より幸せだった。
片付けが終わると、るいは店内のテーブルへ向かった。
「ふぅ……」
椅子に腰を下ろす。
「今日も疲れたね」
「うん。でも、るいさんが来てくれると元気になる」
「私も結月の顔を見ると安心する」
二人で笑う。
すると、結月が厨房から何かを持ってきた。
「るいさん」
「ん?」
「ちょっと、これ見て」
結月がテーブルの上にケーキを置いた。
「……ケーキ?」
「うん」
るいが不思議そうにケーキを見る。
真っ白なクリームの上に、可愛らしい文字が書かれている。
そこには――
「赤ちゃんができたよ」
と書かれていた。
「……え?」
るいの目が大きくなる。
結月は少し恥ずかしそうに笑った。
「赤ちゃんができたよ」
「……結月」
るいはしばらく言葉が出なかった。
「本当に?」
「うん。本当」
結月が頷く。
るいの目に、少しずつ涙が浮かんだ。
「……嬉しい」
るいは立ち上がり、結月をそっと抱きしめた。
「ありがとう、結月」
「こちらこそ」
二人はしばらく抱き合っていた。
テーブルの上には、二人の未来を知らせる小さなケーキ。
そして店の看板には、今日も変わらない言葉がある。
むすび洋菓子店
――人との縁と縁をつなぐ。
今度は、二人の間に新しい縁が結ばれようとしていた。
まだ見ぬ小さな命。
結月はお腹にそっと手を当てる。
「るいさん」
「うん?」
「私たちの赤ちゃん……どんな子になるかな」
「きっと、優しい子になるよ」
「どうして?」
「結月の子だから」
「もう……」
二人は顔を見合わせて笑った。
むすび洋菓子店に、また一つ。
新しい幸せが生まれようとしていた。