むすび洋菓子店 ―人との縁と縁をつなぐ―
予定日の1週間前
それから月日は流れた。
結月のお腹は大きくなり、赤ちゃんとの対面の日が少しずつ近づいていた。
予定日まで、あと一週間。
それでも――。
「むすびギフト、お願いします!」
「はい、ありがとうございます」
店内は今日も忙しかった。
「むすびギフト」は、いつの間にかお客さんの間で大人気になっていた。
焼き菓子の詰め合わせに、るいの可愛い雑貨。
箱を開けた瞬間に笑顔になれるような、小さな贈り物。
「これ、友達の誕生日に渡したいんです」
「ありがとうございます。心を込めて詰めますね」
結月は笑顔で答えた。
けれど、るいは少し心配そうに結月を見る。
「結月、無理してない?」
「大丈夫だよ」
「でも、もう予定日まで一週間だよ」
「分かってる」
結月はお腹を撫でながら笑った。
「この子が出てきたいって思ったときに、ちゃんと出てくるよ」
「そうだけど……」
「それに、むすびギフトを楽しみにしてくれてる人がいるから」
るいは困ったように笑う。
「結月らしいね」
「ふふっ」
二人で顔を見合わせた。
そのとき、店の扉が開く。
カラン――。
「こんにちは!」
「いらっしゃいませ」
常連のお客さんだった。
「むすびギフト、今日もありますか?」
「はい。今日は焼き菓子を少し変えてますよ」
「じゃあ、それをお願いします」
「ありがとうございます」
結月が箱を準備する。
るいが雑貨を一つ選び、そっと箱の中に入れる。
お菓子と雑貨。
二人の想いが詰まった、小さな贈り物。
それを受け取ったお客さんは、嬉しそうに笑った。
「このお店、本当に素敵ですね」
「ありがとうございます」
結月も笑顔で答える。
その瞬間――
「……っ」
結月が、お腹に手を当てた。
「結月?」
「ううん……大丈夫」
赤ちゃんが、ぽこっと動いた。
「今、動いた?」
「うん」
るいがそっと結月のお腹に手を添える。
「もうすぐ会えるね」
「うん」
二人は顔を見合わせた。
予定日まで、あと一週間。
むすびギフトは今日も大人気。
そして――
むすび洋菓子店には、もうすぐ新しい家族がやってくる。
結月はお腹を撫でながら、静かに微笑んだ。
「この子にも、いつかこのお店を見せてあげたいね」
「うん。三人でね」
店の看板が、夕暮れの光に照らされていた。
むすび洋菓子店
――人との縁と縁をつなぐ。
その言葉のように。
また一つ、大切な縁が結ばれようとしていた。
結月のお腹は大きくなり、赤ちゃんとの対面の日が少しずつ近づいていた。
予定日まで、あと一週間。
それでも――。
「むすびギフト、お願いします!」
「はい、ありがとうございます」
店内は今日も忙しかった。
「むすびギフト」は、いつの間にかお客さんの間で大人気になっていた。
焼き菓子の詰め合わせに、るいの可愛い雑貨。
箱を開けた瞬間に笑顔になれるような、小さな贈り物。
「これ、友達の誕生日に渡したいんです」
「ありがとうございます。心を込めて詰めますね」
結月は笑顔で答えた。
けれど、るいは少し心配そうに結月を見る。
「結月、無理してない?」
「大丈夫だよ」
「でも、もう予定日まで一週間だよ」
「分かってる」
結月はお腹を撫でながら笑った。
「この子が出てきたいって思ったときに、ちゃんと出てくるよ」
「そうだけど……」
「それに、むすびギフトを楽しみにしてくれてる人がいるから」
るいは困ったように笑う。
「結月らしいね」
「ふふっ」
二人で顔を見合わせた。
そのとき、店の扉が開く。
カラン――。
「こんにちは!」
「いらっしゃいませ」
常連のお客さんだった。
「むすびギフト、今日もありますか?」
「はい。今日は焼き菓子を少し変えてますよ」
「じゃあ、それをお願いします」
「ありがとうございます」
結月が箱を準備する。
るいが雑貨を一つ選び、そっと箱の中に入れる。
お菓子と雑貨。
二人の想いが詰まった、小さな贈り物。
それを受け取ったお客さんは、嬉しそうに笑った。
「このお店、本当に素敵ですね」
「ありがとうございます」
結月も笑顔で答える。
その瞬間――
「……っ」
結月が、お腹に手を当てた。
「結月?」
「ううん……大丈夫」
赤ちゃんが、ぽこっと動いた。
「今、動いた?」
「うん」
るいがそっと結月のお腹に手を添える。
「もうすぐ会えるね」
「うん」
二人は顔を見合わせた。
予定日まで、あと一週間。
むすびギフトは今日も大人気。
そして――
むすび洋菓子店には、もうすぐ新しい家族がやってくる。
結月はお腹を撫でながら、静かに微笑んだ。
「この子にも、いつかこのお店を見せてあげたいね」
「うん。三人でね」
店の看板が、夕暮れの光に照らされていた。
むすび洋菓子店
――人との縁と縁をつなぐ。
その言葉のように。
また一つ、大切な縁が結ばれようとしていた。