71歳の恋愛小説家
中学一年生からは、今までほとんどあったこともなかった父親との暮らしが始まった。
叔父たちの家とは同じ沿線だが、六駅ほど離れた所の狭いアパートだった。
中学一年生で生理も始まったが、そのアパートには風呂がついていなかった。
なので歩いて十分ほどの所にある銭湯に毎日通うのだが、生理の酷い時は風呂には入れない。
父親はタクシーの運転手で夜勤もあったので、三日に一度は夜帰ってこないのだ。
その内お金だけを置いていって、家にめったに帰ってこなくなった。
加奈子は中学一年生にして、一人暮らしを経験することになる。
今までお料理もしたことがなく、家庭科の本を見ながらカレーライスやシチューを作った。
叔母が料理が上手だったのでまだ一緒に暮らしている時に、時々オムライスやケチャプ味のスパゲッテイや焼きそばを加奈子に教えながら作ってくれた事を思い出した。
きっと叔母は加奈子がその内に自分で料理を作る事になるのを分かっていて、作りやすくて子供が好きそうな物を教えてくれたのだろうと思う。
でも、加奈子が好きだったのは祖母の作る野菜の煮物だった。
カボチャやダイコンやナス等そんな煮物が大好きだったので、祖母の味を思い出しながら、野菜を買ってきて煮物を作っていた。
お金が無くなる頃に父が帰ってこなかったりすると食材が買えなかったので、湿ったお菓子やご飯だけで飢えをしのいだこともある。
でも、そんなことを祖父母には決して言わなかった。
洗濯は洗濯機があったので洗うのは楽だったが、最初は洗剤の量が分からなくてまわしている洗濯機から泡がもこもこ出て来て慌ててしまった事もある。
そしてその頃は脱水機能も付いていなかったのだ。
ただ洗うだけで、脱水は洗濯機についているベルトコンベヤーみたいなものに挟んでハンドルを回して水を切ると言う物だった。
ベルトに挟まれるので、考えて服を通さなければよくボタンが割れてしまって、ボタンを付けると言う余計な事までする羽目になったものだ。
叔父たちの家とは同じ沿線だが、六駅ほど離れた所の狭いアパートだった。
中学一年生で生理も始まったが、そのアパートには風呂がついていなかった。
なので歩いて十分ほどの所にある銭湯に毎日通うのだが、生理の酷い時は風呂には入れない。
父親はタクシーの運転手で夜勤もあったので、三日に一度は夜帰ってこないのだ。
その内お金だけを置いていって、家にめったに帰ってこなくなった。
加奈子は中学一年生にして、一人暮らしを経験することになる。
今までお料理もしたことがなく、家庭科の本を見ながらカレーライスやシチューを作った。
叔母が料理が上手だったのでまだ一緒に暮らしている時に、時々オムライスやケチャプ味のスパゲッテイや焼きそばを加奈子に教えながら作ってくれた事を思い出した。
きっと叔母は加奈子がその内に自分で料理を作る事になるのを分かっていて、作りやすくて子供が好きそうな物を教えてくれたのだろうと思う。
でも、加奈子が好きだったのは祖母の作る野菜の煮物だった。
カボチャやダイコンやナス等そんな煮物が大好きだったので、祖母の味を思い出しながら、野菜を買ってきて煮物を作っていた。
お金が無くなる頃に父が帰ってこなかったりすると食材が買えなかったので、湿ったお菓子やご飯だけで飢えをしのいだこともある。
でも、そんなことを祖父母には決して言わなかった。
洗濯は洗濯機があったので洗うのは楽だったが、最初は洗剤の量が分からなくてまわしている洗濯機から泡がもこもこ出て来て慌ててしまった事もある。
そしてその頃は脱水機能も付いていなかったのだ。
ただ洗うだけで、脱水は洗濯機についているベルトコンベヤーみたいなものに挟んでハンドルを回して水を切ると言う物だった。
ベルトに挟まれるので、考えて服を通さなければよくボタンが割れてしまって、ボタンを付けると言う余計な事までする羽目になったものだ。