別府の湯けむり、君と50年の未来
夫婦杉の下で
結婚式は、順調に進んでいった。
家族や社員たちに見守られながら、遥斗と雪は夫婦としての誓いを交わした。
雪のお母さんは、嬉しそうに二人を見つめていた。
遥斗のお父さんも、何度も頷いている。
たくさんの人に祝福されて、二人は幸せな時間を過ごした。
そして、夕方。
「次は、夫婦杉のところで撮影しますね」
写真館のカメラマンが二人に声をかけた。
「はい」
遥斗と雪は並んで歩き、八幡朝見神社の参道へ向かった。
そこには、大きな夫婦杉が立っていた。
長い年月を重ねてきた二本の木。
大きく伸びた枝が寄り添うように重なっている。
雪は、その木を見上げた。
「……大きいね」
「ああ」
遥斗も見上げる。
「俺たちも、こんなふうになれたらいいな」
「うん」
雪は遥斗の隣に立った。
水色のレースの着物。
長く美しい髪。
白い肌に映える紅。
夕方の柔らかな光が雪を包み込んでいた。
「それでは、お二人ともこちらをお願いします」
カメラマンがカメラを構える。
遥斗は雪の隣に立ち、そっと手を握った。
「雪」
「ん?」
「今日、すごく綺麗だよ」
「……ありがとう」
雪は嬉しそうに笑った。
「じゃあ、撮りますね」
カシャッ。
一枚。
そして、もう一枚。
二人が笑い合う姿。
寄り添う姿。
夫婦杉を背景にした二人の姿。
そのすべてが、写真の中に残されていく。
カメラマンが撮った写真を確認しながら、微笑んだ。
「とても素敵ですね」
雪も画面を覗き込む。
「……綺麗」
遥斗は写真ではなく、隣にいる雪を見つめていた。
「写真も綺麗だけど――」
「ん?」
「俺は、今ここにいる雪のほうが好き」
「もう……」
雪は照れながら笑った。
大きな夫婦杉の下。
五年前に交わした約束が、今日、夫婦という形になった。
夕暮れの光の中で撮られた一枚の写真は――
二人の長い人生の、最初の一ページになった。
家族や社員たちに見守られながら、遥斗と雪は夫婦としての誓いを交わした。
雪のお母さんは、嬉しそうに二人を見つめていた。
遥斗のお父さんも、何度も頷いている。
たくさんの人に祝福されて、二人は幸せな時間を過ごした。
そして、夕方。
「次は、夫婦杉のところで撮影しますね」
写真館のカメラマンが二人に声をかけた。
「はい」
遥斗と雪は並んで歩き、八幡朝見神社の参道へ向かった。
そこには、大きな夫婦杉が立っていた。
長い年月を重ねてきた二本の木。
大きく伸びた枝が寄り添うように重なっている。
雪は、その木を見上げた。
「……大きいね」
「ああ」
遥斗も見上げる。
「俺たちも、こんなふうになれたらいいな」
「うん」
雪は遥斗の隣に立った。
水色のレースの着物。
長く美しい髪。
白い肌に映える紅。
夕方の柔らかな光が雪を包み込んでいた。
「それでは、お二人ともこちらをお願いします」
カメラマンがカメラを構える。
遥斗は雪の隣に立ち、そっと手を握った。
「雪」
「ん?」
「今日、すごく綺麗だよ」
「……ありがとう」
雪は嬉しそうに笑った。
「じゃあ、撮りますね」
カシャッ。
一枚。
そして、もう一枚。
二人が笑い合う姿。
寄り添う姿。
夫婦杉を背景にした二人の姿。
そのすべてが、写真の中に残されていく。
カメラマンが撮った写真を確認しながら、微笑んだ。
「とても素敵ですね」
雪も画面を覗き込む。
「……綺麗」
遥斗は写真ではなく、隣にいる雪を見つめていた。
「写真も綺麗だけど――」
「ん?」
「俺は、今ここにいる雪のほうが好き」
「もう……」
雪は照れながら笑った。
大きな夫婦杉の下。
五年前に交わした約束が、今日、夫婦という形になった。
夕暮れの光の中で撮られた一枚の写真は――
二人の長い人生の、最初の一ページになった。