あやかしと宇宙防衛隊
「ハートを離して。じゃないと、撃つよ。僕は君を正確に撃ち抜ける」

スペードの銃は、男性の関節に向けられている。銃口を向けられているというのに、男性の表情は変わらない。

「ハートを離して。今すぐ」

銃を突き付けたまま、スペードは男性を睨む。刹那、男性の姿が一瞬にして消えた。男性に抱き上げられた状態のハートも、共に消えた。

「ッ!?」

スペードは男性の立っていた場所に立つ。すると、近くに見覚えのある装置を見つけ、拾い上げた。

「異世界転送装置……!」

スペードは装置をしばらく見つめた後、クラブやダイヤにこのことを知らせるため、耳につけてある無線機に触れた。



イヅナの肩が軽く叩かれていく。泣き出してしまいそうな声も聞こえてきた。

「大丈夫ですか?起きて!」

「んんっ……」

イヅナはゆっくりと目を開ける。頭が重い。ぼんやりと覚醒しきっていない頭が、徐々に自分の身に飽きたことを思い出させていく。

「ツヤさん!!」

任務の途中だったことを思い出し、イヅナは飛び起きる。そして、愕然とした。目の前にあったのは鉄格子だったためだ。
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