経営企画部の彼が半年間、彼女に連絡できなかった理由│Quiet Strength×Soft Strength2

会議室の決意2

 その言葉に場が静まる。話は理解できなくもないけれど、やったことが無い。考えたこともない。どうやってそれを成せば良いのかも全く分からない。

 でも、ここにいる人間は皆理解をしていた。それでもやるしかない。これが失敗すれば会社は傾く。そういう局面にいる。市場に手を上げた以上、反応した相手には示さなければならない。

 竹田が隣の司を見ながら苦しそうな声で呟く。

「それは…どうやれば…」

 その言葉に全員が乗った。それが分かった。竹田の言葉に小さく頷きながら、全員が二人に注目している。

「新しい特許ができました。それだけでは投資家は評価しません。その特許が将来どのように利益へ結び付くのか。そこまで説明して初めて会社の価値になります」

 それは、まだ見えていないものの話。

 未来を説明する? そんな事ができるのか?

「俺達に、できるか…?」

 司なら、きっとできるであろう事は分かる。司にはその道筋が見えている。例えどんなに困難だとしても、ここに司が五人いればやり切ってしまうだろう。

 けれど現状は何も知らない自分達と司一人。足を引っ張らないかどうかも分からない。司には間違いなく負担がかかる。
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