よそ見なんてしてません!…たぶん。〜クールな外科医の独占欲が止まりません〜

 見過ぎだ。久しぶりに目を奪われた。

 付き合ってる人がいる身で、他の男の前腕をガン見するとか。

 これはさすがに――

 浮気。

 ……いや、違うよね!

 これは鑑賞。

 前腕フェチとしての純粋な鑑賞であって、恋愛感情は一切――

 ふと、妙な視線を感じた。

 恐る恐る顔を向ける。

 少し離れたところに立つ須波先生と、目が合った。

 「…………」

 「…………」

 いつもの無表情。

 いつものクールな瞳。

 なのに、なぜだろう。

 ものすごく、圧を感じる。

 須波先生の視線が、ゆっくりと私から和田先生の腕へ落ちる。

 そして、もう一度私へ戻ってきた。

 …………。

 …………バレた?

 え、ガン見してたの、見られてた?

 いやいや。

 まさかね。

 私は何事もなかったように、そっと視線を逸らした。

 よそ見なんてしてません。

 ……たぶん。
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