よそ見なんてしてません!…たぶん。〜クールな外科医の独占欲が止まりません〜

 あそこはきっと、寝室。

 今日二人で寝るところ、だよね……?

 ああ、どうしよう。

 妄想では何度も経験してきたのに、いざとなると、足がすくむ。

 怖気付いて、「ソファで寝ます!」とか言ってしまいそう。

 ……でも、先生とはもっと一緒にいたいし、もっと、触れたい。

 「白石」

 「はいっ!」

 振り返ると、先生がグラスを差し出していた。

 「はい、お茶。ソファ座ってて」

 「あ、ありがとうございます」

 グラスを受け取り、ぎこちない足取りでソファへ座った。

 後から来た先生も隣に腰を下ろす。

 …………近い。

 静かな部屋に、ふたりきり。

 さっきまで外にいた時とは、空気が全然違う。

 緊張を誤魔化すように、お茶を一口飲んだ。

 「白石」

 「はい?」

 「今日さ」

 「はい」

 「和田の腕、そんなによかった?」

 ブッ。

 危うくお茶を吹き出しそうになった。

 「な、なんですか急にっ」

 「87点」

 「…………」

 聞いてたぁぁぁぁ!

 やっぱり、聞こえてましたよねー。

 「いや、あれはですね……」
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