よそ見なんてしてません!…たぶん。〜クールな外科医の独占欲が止まりません〜

 「だから和田先生の前腕が87点って、ただの点数ですから」

 「もう和田の名前出すなよ」

 先生が呆れたように息を吐く。

 でも、その口元は少し笑っていた。

 「じゃあ先生は……」

 「ん?」

 言うなら、今だ。

 ずっと胸に引っかかっていたこと。

 「……私のこと、本当に好きですか?」

 先生の表情が止まった。

 「は?」

 「いや、その……」

 怖くなって、視線を落とす。

 「今日、食堂で他の人が話してるの聞いちゃって」

 「何を」

 「付き合ってすぐキスしたり、距離の詰め方が早い男の人って……遊び慣れてるんじゃないかって」

 「…………」

 「先生、あの時すごく余裕あったし。今日だって家に誘うの自然だったし」

 言葉にしていくうちに、どんどん恥ずかしくなる。

 「私、恋愛経験もそんなにないし……一人で舞い上がってて、先生にとっては大したことじゃなかったらどうしようって」

 先生は黙ったまま。

 やっぱり。

 こんなこと、言わなきゃよかった。

 「すいません、変なこと――」
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