S系策士に豹変した元恋人御曹司の独占愛が甘すぎる

「あっ……っゃぁ……っ」

 突然のキスに溶岩が触れていると錯覚するほどの熱さを覚えると、熱の気配が全身にぶわりと広がる。背中が急激に汗ばむ。

 実際は火傷をするような温度ではなかったが、それでも和季のキスには、紗夜の思考と呼吸を乱すには十分すぎるほどの熱が秘められていた。

「ふぁ……ぁ……んん……ぅ」

 舌と唾液が絡み合うたびに、湯あたりしてのぼせたように身体の力が抜けていく。激しいキスに理性が浸って、濡れて、溺れていく。

「……紗夜」

 ふと和季に名前を呼ばれたことで、重ねられていた唇が離れたことに気がつく。

「は……っぁ、はぁ……」

 激しいキスのせいでまた呼吸を忘れていたのか、身体が小刻みに震えている。和季が離れたら床に崩れて落ちてしまいそうなほど、全身から力が抜けかけている。

 上手く回らない頭で突然のキスの意味を考えていると、ふと和季が顔の位置を下げた。

 紗夜の身体から力が抜けかけていることに気づいているのか、手は腰と後頭部を支え続けてくれている。だが唇は、なぜか紗夜の首筋に触れているのだ。

「んぅ……!」

 和季のさらさらの黒髪が頬に触れるくすぐったさに困惑していると、どういう訳か、急に首筋に噛みつかれた。

 びっくりして再び身体を硬直させるが和季はすぐには離れてくれず、それどころか同じ場所にさらに強く吸いつかれる。

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