S系策士に豹変した元恋人御曹司の独占愛が甘すぎる

 顔のすぐ傍にスマートフォンがあるため文句は声に出せないが、視線ではしっかり抗議する。

 だが和季は紗夜の表情を確認しても指の動きは止めてくれず、それどころか手のひらで胸を包み込みつつ、親指と人指し指で胸の頂点をきゅっと摘まんでくる。

 ブラウスもインナーも下着も身に着けているのに、なぜこうも的確に敏感な場所を探り当てられるのだろうか、と疑問を感じる余裕もない。

「っ……ぅふ……」

 敏感な場所を布越しに抓られ、さらに刺激を与えるように捏ねられる。その甘やかで鋭い刺激のせい思わず声が出そうになるのを、懸命に抑える。

 だが相槌の一つもない無言の状態が続けば、電話の向こうの陽太が疑問を抱くのは当然の話で。

『深田?』
「!」

 陽太に名前を呼ばれ、ハッと我に返る。そうだ、今は和季の愛撫に翻弄されている場合ではない。

 しかし陽太の声音から、彼が紗夜の話を聞いてくれる雰囲気は感じ取れた。ならば今が好機だと考え、慌ててこちらの状況を伝える。

「あ、あの……きょ、今日ちょっと……体調、崩しちゃって……!」
『えっ? まじか、大丈夫?』
「ん、うん……っ」

 紗夜の説明は紛れもない嘘だったが、この際、嘘でも誤魔化しでもいい。

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