S系策士に豹変した元恋人御曹司の独占愛が甘すぎる

「これからもっと恥ずかしいことするだろ」
「!?」
 
 満面の笑みと堂々とした宣言に驚いて固まると、身体を屈めて紗夜の上に覆い被さってきた和季が、胸元にそっと唇を寄せてきた。

「ひぁっ」

 先ほど首筋に感じた温度を、今度は左胸の上で感じる。しかも濡れた唇の感覚だけではなく鋭い刺激もあったので、思わず驚きの声を発してしまう。

 喉から高い声が溢れると、大きな手で紗夜の左胸を包み込んだ和季が、視線を上げて紗夜をじっと見つめてきた。

「ここ、痕つけていいか?」
「え……」

 和季の質問にそっと動きを止める。ここ、というのは今触れられている左胸のことだろう。

 しかし紗夜は今、ほんの少しだが刺激を感じた。紗夜の目からははっきりと見えないが、キスの痕跡はすでに残されているように感じたのだ。

「も、もう……つけてませんか……?」

 紗夜がそれを指摘すると、和季が「バレてたか」とくすくす笑う。紗夜に理解されていることすら楽しい、と言わんばかりだ。

「本当は、見えるとこ全部につけておきたいんだけどな」
「あっ……!」

 言うや否や再び胸の上に唇を寄せられ、ちゅぅ、と強く吸い上げられる。

「や……んぅ……」
「ん。かわいい……」

 和季の唇が肌に触れるたびに、全身がぴく、ぴくっと小刻みに震える。

 口づけられて、舐められて、強く吸われるたびに、なにかの魔法にかかったようにお腹の奥が痺れてじわじわ熱を帯びていく。

 頭の中がふわふわと揺れて、腰の力も抜けていく。
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