S系策士に豹変した元恋人御曹司の独占愛が甘すぎる
裸同士のままシーツの中でぴたりと密着すると、互いの体温がゆっくりと溶け合っていくような心地の良さを感じる。
「……自分の中にこんな独占欲があるなんて、知らなかったんだ」
和季がふとそう呟くので、彼の顔をじっと見つめ返す。
「手に入れないと気が済まない。すべてを知りたい、と思う気持ちが止められない。どうしようもなく〝ほしい〟と思う相手は、きっと生涯、紗夜だけだ」
「……和季さん」
肌を重ねるときは意地悪な要求もしてくる和季だが、紗夜に語る愛の言葉にはいつも偽りがない。
好きだ。可愛い。愛してる。
和季が紗夜に向ける言葉には常に愛情が溢れていて、しかもそのすべてが彼の本心であることに、今ようやく気がついた。
紗夜がどれほど遠回りをしても、どんな失敗をしても、和季はきっとその手を差し伸べて、笑顔で見守ってくれるのだろう。だから。
「っ……痛ッ……!?」
「! えっ!? だ、大丈夫ですか……和季さん!?」
だからきっと、その首筋に控えめで可愛らしい鬱血痕ではなく、小動物にじゃれつかれて噛まれたような歯形をくっきりと残してしまっても、和季は笑って許してくれるはず。
そればかりか紗夜のはじめての挑戦と失敗すら微笑ましい、と言わんばかりの笑顔を向けられると、彼の愛情と独占欲に際限がなさすぎて、逆に不安に思ってしまう紗夜なのだった。