マッチングした相手は片想いの社長でした

第2話 余計に忘れられない

社長と二人で残業した分、仕事は進んでやっと終わりを迎えた。

「ふぁー……終わった」

最後のデータを保存した瞬間、私は大きく息を吐いて、椅子の背もたれに身体を預けた。

窓の外はすっかり暗い。

昼間は大勢の社員が行き交っていたオフィスも、今は驚くほど静かだった。

「ありがとう。助かったよ」

隣から聞こえた声に顔を上げる。

社長が私を見ていた。

「いえ。お役に立てたなら――」

言い終わる前に、社長の大きな手が私の肩に触れた。

ドキッとした。

たったそれだけなのに、心臓が跳ねる。

近い。好きな人がこんなに近くにいる。

意識した途端、まともに顔を見られなくなった。

その時だった。
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