マッチングした相手は片想いの社長でした
――ぐぅぅ。

「あ……」

静かなオフィスに、私のお腹の音が響いた。

嘘でしょ。恥ずかしくなって慌ててお腹を押さえる。

「ははは」

社長が声を上げて笑った。

「す、すみません……」

「謝ることじゃないだろ」

そう言いながら、社長が私の顔を覗き込む。

「夕食でも食べるか」

「え?」

一瞬、何を言われたのか分からなかった。

「いえ、あの……」

「遠慮するな。残業させたのは俺なんだから」

断らなくちゃ。

そう思うのに、言葉が出てこない。

だって――。社長と二人で夕食なんて。

好きな人と食事に行けるなんて、本当は嬉しくて仕方がない。

でも、社長には婚約者がいる。
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