マッチングした相手は片想いの社長でした
並んで座る。

照明が落ち、スクリーンが明るくなった。

ところが――。

映画が始まってしばらくすると、急に瞼が重くなってきた。

まずい。眠い。

今日は朝から仕事だったうえに残業までした。

それでも映画を観ようと必死に目を開けていたけれど、いつの間にか意識が遠くなる。

頭がゆっくり傾いて――。

何か温かいものに触れた。

それが涼太君の肩だと気づく余裕もないまま、私は眠ってしまった。

「……んん」

誰かが私の手を握っている。

温かい。

「那奈」

「ん……」

「映画終わったよ」

「……え?」

目を開ける。

スクリーンにはエンドロールが流れていた。

そして私は――涼太君の肩にもたれていた。

「えっ!」

慌てて身体を起こす。
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